腕立て伏せ変則編(後方ポジション)は、大胸筋下部と上腕三頭筋をバランス良く刺激する方法、大胸筋下部メインで刺激する方法、上腕三頭筋メインで刺激する方法の3つの腕立て伏せを解説します。手を置く位置を後ろの方に移すことで大胸筋下部に刺激を加えます。



鍛えられる筋肉

大胸筋下部・上腕三頭筋

種目解説

特徴は、基本的な腕立て伏せと比較して手を置く位置が後ろの方に移動することです。
そうすることで、大胸筋下部がより刺激されることになります。

注意点は、手を置く位置をうしろの方へ下げ過ぎないことです。
下げ過ぎると手首の可動域の制限やバランスの不均衡、または両方の影響により体を下まで下ろすことが難しくなり、筋肉を十分に刺激できなくなってしまいます。
そのため、手を置く位置は、肩の真下に手を置き、そこから手のひら一個分を目安に後ろに下げるようにしましょう。

腕立て伏せ共通の注意点としては、動作中に腰が落ちたり、お尻が上がってしまわないようにすることです。
頭からかかとまでを真っ直ぐにした姿勢を保つことで、ターゲットとする筋肉にしっかりと刺激を加えるようにします。

大胸筋下部はあまり意識して鍛えることは少ないですが、細マッチョを目指している方はメリハリの利いた胸を作ることができます。
女性の場合は、加齢とともに下がってくる胸のバストアップ(垂れ防止)にも繋がりますので、心配な方は腕立て伏せを習慣にすることをお勧めします。
女性や体力に自信のない方で足を伸ばした姿勢では動作を繰り返せない場合は、体力が付くまでは膝を付いた姿勢で行ってみましょう。

呼吸は、下ろす時(肘を曲げる時)に息を吸い、上げるとき(肘を伸ばす時)に息を吐きます。

動作解説

大胸筋下部と上腕三頭筋をバランス良く刺激する腕立て伏せ

肘を伸ばした状態で床に手を付き、脚を伸ばして頭からかかとまで真っ直ぐになる姿勢を取る。手を置く位置は肩幅程度で肩より手のひら一個分後ろに下げた位置に置く。

大胸筋下部メインで刺激する腕立て伏せ

肘を伸ばした状態で床に手を付き、脚を伸ばして頭からかかとまで真っ直ぐになる姿勢を取る。手を置く位置は肩幅よりも手のひら一個分程度外に広げ、肩より手のひら一個分後ろに下げた位置に置く。

上腕三頭筋メインで刺激する腕立て伏せ

肘を伸ばした状態で床に手を付き、脚を伸ばして頭からかかとまで真っ直ぐになる姿勢を取る。手を置く位置は肩幅よりも内側に入れ、肩より手のひら一個分後ろに下げた位置に置く。

共通動作

  • 上記の各体勢から肘を曲げて体を下ろしていく。
  • 顎または胸が床に触れる直前に肘を伸ばし、元の姿勢に戻る。
  • 同様の動作を所定の回数繰り返す。

    目標回数

    10~15回×2~3セット(セット間は30~60秒休憩)