バランスボールに乗ってショルダープレスやダンベルカールを行うことで、バランス力&体幹を強化するトレーニングです。非常に難易度が高い種目なのでバランスボールの上で足を浮かして座れる人限定です。座れない人はこちらのステップアップトレーニングから始めて下さい。 

◆バランスボール+ショルダープレス

◆バランスボール+ダンベルカール



目標回数と頻度

  • 【回数】10回×2~3セット
    ※セット数は、体力アップに応じて5セットまで増やすようにします。
  • 【頻度】1~2日おき
    ※疲労度に応じて調節する
    ※場合によってはもっと空ける

あえて不安定な状況に身を置く

この筋トレでは、バランスボールの上でショルダープレスやダンベルカールを行うことで、よりバランスを崩しやすい状況を作り出すことになります。つまり、あえて不安定な状態におくことで、より高度なバランス力と強い体幹を作ることを目指します。

そのため、ここではショルダープレスやダンベルカールがメインの種目ではないことに注意して下さい。不安定な状況を作り出す手段に過ぎないということです。もちろん、ショルダープレスでは三角筋、ダンベルプレスで上腕二頭筋も鍛えられますが、引き締めることはできても、筋肥大するまでの強度ではありません。

したがって、筋トレ種目自体は無理なく動作できる比較的軽い負荷を用いて行うようにします。

足を浮かして乗っているだけでもバランスを取るのが難しい上に、上半身の動作が伴いますので、非常に難易度が高い種目です。動作のつど、重心は変化し、絶妙な神経筋の連動を要することになり、動作中は一切気を抜くことができません。

バランスボールに乗るだけでは強度が低く、成長が停滞している場合に、さらに強度を上げてバランス力と体幹を強化したい人におすすめのトレーニングになります。

バランストレーニングは、難易度が高くなるのに比例して危険性も高くなります。間違ってもバランスボールに乗れない人は行わないようにして下さい。

初心者向けではなく、ステップアップ過程の上級者向けトレーニングであると考えて下さい。

バランスボール+ショルダープレスのやり方

やり方とポイントを理解して、安全かつ効果的にトレーニングを行うようにしましょう。

  1. 軽めのダンベル(女性であれば2kg程度、男性であれば5kg程度)を持ってバランスボールに座ります。ダンベルはショルダープレスのポジションに構えます。
  2. 次に重心を定め、バランスを取りながら、ゆっくりと床から足を浮かします。この時点で高いレベルのバランス力が求められます。
  3. 足を浮かして、バランスを取ったら姿勢がスタートポジションになります。
  4. この姿勢からダンベルを頭上に上げてショルダープレスを行います。上げ切ったら元の姿勢に戻ります。背筋をまっすぐに保ったまま動作するようにします。
  5. 同様に反復し、所定の回数を行います。

ポイントは、足を浮かしてスタートポジションをとる時に、しっかりとバランスを固めるようにすることです。足を浮かして、すぐに動作を始めないということですね。数秒程度、バランスを取り体勢を整えて下さい。

ここで、バランスが固められずフラフラしたままだと、ショルダープレスを行っても、すぐにバランスを崩してしまいます。多少の崩れであれば、むしろ戻そうとする力を働かせることでトレーニングとしては有効なものになりますが、大きく崩れて、体勢を保持できなければトレーニングとしての効果は薄くなってしまいます。

そのため、スタートポジションは非常に重要なポイントであります。ここでしっかりとバランスを固めて動作へ移る準備を整えるようにしましょう。

また、動作中に予期せぬバランスの乱れが起こり、その反動で横や後ろに転倒してしまうことも予想しておかなければいけません。そのため、周りにはテーブルや椅子などのモノがないスペースで行うようにして下さい。

回数については、1セットにつき10回を目標に行います。ただし、途中でバランスが崩れて足を付いてしまっても大丈夫です。その時点から再度足を浮かして所定の回数を行うようにしましょう。トレーニングの回数を重ねるうちに回数は伸びてくることと思います。なお、再度スタートポジションをとる際も体勢を整えて再開するようにして下さい。慌ててすぐに再開しないようにします。

バランスボール+ダンベルカールのやり方

  1. 軽めのダンベル(女性であれば2kg程度、男性であれば5kg程度)を持ってバランスボールに座ります。ダンベルを体の横に下ろしてダンベルカールのポジションに構えます。この時、ダンベルがボールに触れないように、腕を少し開き気味に構えるようにします
  2. 次に重心を定め、バランスを取りながら、ゆっくりと床から足を浮かします。
  3. 足を浮かして、バランスを取ったら姿勢がスタートポジションになります。
  4. この姿勢から肘を曲げてダンベルカールを行います。曲げ切ったら、ゆっくり肘を伸ばして元の姿勢に戻ります。背筋をまっすぐに保ったまま動作するようにします。
  5. 同様に反復し、所定の回数を行います。

ポイント、注意点、回数の基本部分は、ショルダープレスと同様です。上記を参照してください。

ダンベルカール固有のポイントとしては、体の下にはボールがあるので通常のダンベルカールのように脇を締めた状態で動作できない点です。そのため、腕を開いて構える必要がありますが、このトレーニングでのダンベルカール動作は、あくまで不安定性を高めることが目的なので、この形で問題ありません。

また、ダンベルカール動作では、腕の動作に伴い、前後への重心移動が発生するため、ショルダープレスのように真上に向ける動作よりも不安定性はさらに高まり、バランスがとりにくくなります。そのため、取り組む順番としては、ショルダープレスに慣れたのち、ダンベルカールに発展させるようにするとよいでしょう。