「トレーニング5原則」について基礎を学びます。トレーニング5原則とは「全面性の原則」「意識性の原則」「漸進性(ぜんしんせい)の原則」「反復性の原則」「個別性の原則」のことを指し、効果的にトレーニングを行う上での基本原則になります。


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概要と補足

トレーニングの5原則である「全面性の原則」「意識性の原則」「漸進性(ぜんしんせい)の原則」「反復性の原則」「個別性の原則」を、詳しくみていきます。

全面性の原則

全身をまんべんなくトレーニングし、総合的に体力要素を高めることを言います。

例えば、上半身ばかり筋トレして偏ったトレーニングにならないように、下半身もバランスよく筋トレするといったようなことです。

スポーツにおいては、そのスポーツ特有の動作に対して特異性の原則に沿ったトレーニングが必要になります。

ただし、多くのスポーツでは走る、ジャンプする、止まる、転倒の際に受け身を取るなど、競技の流れによって生じる動作で全身が使われることになります。

そのため、競技特有の能力を高めるだけでなく、全身をまんべんなくトレーニングすることがスポーツの競技力向上には欠かせません。

意識性の原則

トレーニングの内容や目的を意識して取り組むことです。

何気なくトレーニングを行うのではなく、なぜこのトレーニング、種目が必要なのか、今行っているトレーニングの強度や頻度は適切なのか、フォームは正しいか、ターゲットとする筋肉に刺激が加わっているか、などトレーニングついて様々なことを意識してトレーニングを行うことが大切です。

漸進性(ぜんしんせい)の原則

過負荷の原理にも通じる部分なりますが、筋トレの強度、反復回数、セット数、セット間の休憩時間、トレーニング頻度、バリエーション、トレーニングパターンなどを継続的に変える必要があることを伝えています。

トレーニングにずっと修正を加えなければ、継続的な効果は得られないため、体力レベルの向上に従い、強度(負荷)や回数、種目の組み合わせなどを変えていかなければなりません。

過負荷の原理は、以前よりも強度を高めなければならないというように1軸を基準に伝えていますが、漸進性の原則はトレーニングの目標に向けた時間軸で強度や種目の組み合わせなど、トレーニングの内容を総合的、継続的に修正していく必要があることを伝えています。

つまり、効果を継続的に得ようとするなら過負荷の原理は漸進性の原則に沿って行わなければいけないと言えます。(漸進的過負荷)

反復性の原則

トレーニングを継続して規則的に繰り返し行うことを言います。

例えば、1ヶ月行ったら、1ヶ月休むといったことではだめで、継続的に規則性を持ってトレーニングを続けていかなければならないことを伝えてます。

個別性の原則

個人それぞれの能力や身体特性に合わせてトレーニングを行うことです。

同じ種目を同じ重量で行ったとしても、個人の能力、身体特性が異なれば、効果は異なってきます。

あるトレーニング方法が効果的であったとしても、個人個人で同じ効果が得られるとは限らないのです。

これは、同性、同じ年齢、同じスポーツの選手についても言え、個人の特性に応じたトレーニングが必要になってきます。

そのため、トレーニングの方法やプログラムは一人ひとり個別に設定しなければなりません。