超回復の基本を学びます。最大の筋トレ効果得るためには、体づくりにおける三種の神器で解説しているように、トレーニングだけなく、栄養摂取と休息も大切な要素になります。ここでは、休息の必要性を超回復の原理からひも解いてみましょう。


筋トレ理論一覧

概要と補足

JATI トレーニング指導者テキストによると、

筋力トレーニングを行うと、一時的に疲労して重い重量が挙げられなくなったり、筋肉痛や筋肉の張りが起こったりするが、数日間の休息を取ることによって回復し、前回よりも重い重量が拳上できたり、同一重量でより多くの反復が行えるようになったりすることがある。

とあります。

これを繰り返していくことでほんのわずかずつですが、筋肉や筋力が向上していくわけです。
(筋トレ初心者など普段トレーニングをしていない人においては、開始から4~8週間までに急激に”筋力”が向上していきます。逆に筋肥大はほとんど起こりません)

これが”筋トレおける超回復”と呼ばれる現象であり、筋トレの頻度を決定する上で重要な要因であるとされています。(超回復にはグリコーゲン超回復などもある)

頻度においては、ものすごくざっくりしていますが、おおよそ48~72時間で前回のトレーニングからの回復が完了し、超回復の頂点に達すると言われています。

そのため、前回のトレーニングから中2~3日空けてトレーニングをすることが効果を蓄積していくためには有効であるとされています。

もちろん、休息中は十分な栄養と睡眠を心がけることが必要で、それがなければ超回復もうまくいかないでしょう。

ただし、トレーニングの強度や部位、あるいは個人差などによっては、中2~3日の休息では足りない場合もありますので、そこはトレーニング経験を積んでいく過程で自分の体の状態を見極める必要があります。

休息を入れなければ筋肉は成長しない

このように、かなりおおざっぱであり、個人差もあることを考慮すると、あくまで超回復理論は標準的な指標を示しているに過ぎず、100人いれば100人とも回復期間が違うし、回復度合いも違います。

そのため、超回復理論の期間などをきっちり守ってトレーニングしなければダメということではありません。

あくまで筋肉の成長に必要な休息と頻度における考え方の指標であり、中2日では思うような効果が得られない人もいるでしょうし、中4日開けるのが最適な人もいるでしょう。トレーニング強度を高くした場合は、もっと空けなければならない場合もあるかも知れません。部位によっても回復日数に違いが出てきます。

こういってしまっては元も子もありませんが、頻度は自分の体の状態、体調など総合的に判断してトレーニングしていく大切です。

ここで重要なのは、休息を入れなければ筋肉は成長しないと言うことです。

超回復理論の意味するところ(貢献)のひとつには、トレーニングに対する取り組み方のヒントを示していることが挙げられます。

特に初心者にとっては、超回復の考え方が、継続的な筋トレ効果の蓄積に大きく貢献してきます。

例えば、初心者においては、頻度が分からずトレーニングの間隔が開き過ぎたり、逆に毎日トレーニングしたり、あまり休まない方がいいのではと考えてオーバートレーニング状態に陥ってしまう場合があります。

そこで初心者が超回復理論に触れることで、休むことの重要性と(おおまかではあるが)休息の間隔を理解できるわけです。

初心者の方はまずは超回復理論に習い、2~3日(※)の休息を設けてトレーニングすることを習慣づけてみましょう。
ただし、ひどく筋肉痛が残っている場合や体調がすぐれない場合は、もう少し休むなど臨機応変に対応して下さい。
(※)同じ筋群をトレーニングする場合の休息期間です。別の筋群をトレーニングする場合は、トレーニング自体は2日連続で行うことができます。

トレーニング経験を経る過程で自分に最適な頻度や疲労の回復具合なども判断できるようになっていくことと思います。

きちんと休息を取り、そして十分に栄養を摂って成長を肌で感じて下さい。