体幹トレーニングの入門種目である「アームスタンディング(初級プランク)」の方法を実演・解説。腕立て伏せのスタートの姿勢のまま保持して体幹を強化する筋トレ種目です。肘を立てて行う一般のプランクに比べて負荷が低いことから、体力がない方や筋トレ初心者向けのトレーニングになります。


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鍛えられる筋肉

第1ターゲット ・・・ 腹横筋(※) 多裂筋 腹直筋
(※)腹横筋=腹部をコルセットのように包む深層筋
(※)多裂筋=椎骨を繋ぐ深層筋(背骨の横を縦に連なる)

アームスタンディングのやり方

体幹トレーニング触れたことのある人の多くが知っている種目にプランクがあります。
前腕を床に付け、肘立ての姿勢で脚を伸ばして保持する方法ですが、手軽にできることもあり、体幹を鍛える種目として多くの人が取り入れている種目ではないでしょうか。

下の動画が最もポピュラーなプランクです。動作を加えて強度を高めたプランク(ハードプランク)もあります。

これを一般的なプランク(ノーマルプランク)とするなら、さらに手軽に実施できて体幹強化と体力アップに有効な種目が、ここで紹介するプランクの仲間「アームスタンディング」です。

アームスタンディングはプランクのバリエーションであり、プランク系では最も強度が低いイージープランク(入門種目)に属する種目のひとつです。

肘を伸ばして腕立て伏せのスタートポジションの姿勢のまま保持(腕立て伏せのように肘の曲げ伸ばし動作は行わない)するため、肘立ててで行う一般的なプランクに比べ強度が低く、筋トレ初心者や運動不足の人、体力が低い人などが導入編として取り入れやすい種目になっています。

動画ではアームスタンディングの基本フォーム1種類と強度を高めたフォーム2種類の計3種類の方法を実演、解説しています。
筋トレマガジンサイトでアームスタンディングなどが紹介されています。

1.アームスタンディング基本

アームスタンディングのベースフォームです。

アームスタンディング

腕立て伏せの動作はせず、スタートポジションを保持しているだけなので、一見きつくなさそうに見えますが、初心者など体力が低い人とっては意外と体力を使います。

初心者の人は、1日1分からでOKです。
正しいフォームで60秒保持することを目標に始めてみましょう。

  1. 両手を床につき、脚を真っ直ぐに伸ばします。
  2. 肩が手首の真上にくるようにポジションを調節します。脚は閉じるようにします。
    この姿勢が腕立て伏せのスタートポジションであり、アームスタンディングの基本姿勢になります。
  3. この姿勢のまま60秒間静止します。
  4. これを1~3セット行います。

手の置き方は、指先を正面に向けると窮屈になって手首に痛みや違和感が出る場合があります。
その場合は、指先をやや外側に向けることで手首の負担を減らすことができます。

特に重要なポイントは、頭からかかとまでを一直線を保つことです。
このことにより、静止中は体幹に強い刺激が加えられます。静止時間が進んでいくと、腕、肩、脚への刺激も高まっていきます。

腰を反ってお腹が落ちてきたり、お尻を上げたりしないように注意して下さい。

特に真っ直ぐに保つことが限界に達したら、お腹が下がってきます。
このようになると体幹への刺激が逃げてしまうし、腰を痛める危険もあるため、一旦休憩します。

連続で60秒間できない場合は、休み休みでいいので合計60秒できればOKです。

ただし、余裕を持った状態で休憩することはおすすめできません。せっかくのトレーニング効果が半減してしまいます。
(トレーニングを開始して2~3回目までは、フォームの確認や体を慣らすことを目的として、余裕を持って終わらせてOKです)

大切なのは、体を一直線に保ったまま”限界まで頑張る”意識で行うことです。
お腹が落ちそうになったら、もうひと踏ん張りするくらい気持ちで行います。

この意識で行った上で10秒が限界であれば10秒(前後)×6回、30秒が限界であれば30秒(前後)×2回行う形を取ります。
(あくまで1回1回を限界まで行うことが前提なので”前後”としています)

また、連続で60秒できたならば、そこで止めずに限界まで静止するようにします。
60秒間は、60秒以下しかできない場合の初期目標です。

どのような種目でもそうですが、体力は一人ひとり違うため定量的に負荷や強度を決めることはできません。自分に合わせた負荷・強度で行うことが重要になります。

そのため、どんな人にも60秒が効果的であるというわけではないので注意して下さい。

アームスタンディングやプランクなど体幹トレーニングで効果を引き出す上で大切なのは、限界まで正しいフォームのまま姿勢を保持、または動作することです。

ただし、成長を進めていくことに関して言えば、無制限に微動だにせず静止すればいいといわけではありません。

2~3分間連続できるようになったら、体力が高まり負荷が合わなくなってきていたり、合わなくなったことを確認できる一つの目安です。
その際は、下記の負荷を高めたバリエーションや一般的なプランクに移行し、ステップアップしていくようにしましょう。

もちろん、3分以上やってはいけないと言うことではなく、筋持久力を高めたり、精神の鍛練として何分間静止できるかチャレンジすることは、有意義なことであると思います。

2.アームスタンディング・レッグレイズ

アームスタンディング基本の負荷を高めたバリエーションが、アームスタンディング・レッグレイズです。

アームスタンディング・レッグレイズ

脚を浮かすことで支持点が減り(4点から3点に)、体に回転力が加わります。
その回転力に逆らって体が傾かないように耐えることで、体幹への負荷が増幅することになります。

同時に支えている腕と下半身の負荷も高まり、特に腰・お尻・脚かけての刺激が強くなります。

付いている方の脚は、つま先を床に突き刺すくらいの気持ちで力を込めないと回転力に負けてしまうため、太ももの前側・大腿四頭筋を強く収縮させて耐えなければなりません。
浮かした脚は、浮かすことで脚の重みが負荷となり、お尻と太ももの裏側・ハムストリングスが刺激されます。

1番目の基本が楽にできるようになったら取り入れるとよいでしょう。

  1. アームスタンディングの基本姿勢を取ります。
  2. この姿勢から、片脚を浮かします。
  3. この姿勢のまま60秒間静止します。
  4. これを左右各1~3セット行います。

ポイントは基本フォームと同様ですが、より強い力で体を支え、バランスを取る必要があるので、筋肉に神経を行き渡らせる必要があります。
目標タイムまでは、絶対に傾かせないくらいの強い気持ちで行うようにしましょう。
それで目標タイムに届かなくても、効果を最大化できる非常に有効なトレーニングとなります。

3.アームスタンディング・フロッグレッグ

負荷を高めたバリエーションの2つめは、アームスタンディング・フロッグレッグです。

アームスタンディング・フロッグレッグ

これも支持点を減らす点は同じですが、浮かした脚を体側に引き付けることで回転力がさらに強くなるため、体幹への負荷がさらに増幅します。

腕と下半身の負荷もレッグレイズよりもさらに高まり、脚を引き付けた側は、腰~お尻にかけて刺激が強くなります。

腕は、体が傾かないように床に強く押し付けることが必要になります。
特に脚を引き付けた側の上腕三頭筋、三角筋が強く刺激されることになります。

2番目のバリエーション、レッグレイズが楽にできるようになったら取り入れるとよいでしょう。

  1. アームスタンディングの基本姿勢を取ります。
  2. この姿勢から、片脚を浮かし体側に引き付けます。カエルの脚のような形になります。
  3. この姿勢のまま60秒間静止します。
  4. これを左右各1~3セット行います。

全身の筋肉を連動させると同時にバランス力を駆使して、保持するようにしましょう。

もうできないと思ったところからが勝負です。
そこから数秒延長することで効果を最大限に高めることに繋がるでしょう。

アームスタンディングの効果

アームスタンディングは腕立て伏せのスタートポジションのまま保持するだけなので、比較的負荷が低い種目で入門種目(導入種目)としての位置づけとなります。

そのため、すでに筋トレや体幹トレーニングを習慣にしている人や比較的体力がある人、スポーツ活動を行っている人にとっては、物足りないトレーニングであります。

ただ、筋トレ初心者やはじめて体幹を鍛えようとしている人など、体力や技術力が低い人にとっては、十分に効果を実感できるとても有効な種目になります。

具体的には、姿勢の安定・改善、体のライン改善・向上、お腹や腰周りや背中のスタイルアップ、動作安定性アップ、代謝アップに効果が得られます。

もちろん、これから何らかのスポーツをしようと考えている人にとっては、体幹トレーニングの基本的効果である”体の軸を固定する力を養う”ことによるスポーツパフォーマンスアップにも一定の効果を示します。

ちなみに、多くの体幹トレーニングや一般的なプランクもに共通する効果として見過ごされがちなのが、全身における効果です。

アームスタンディングの場合、手(腕)と脚を軸にして体を支えるため、いろいろな筋肉が能動的、受動的を問わず活動し、刺激されています。

特に腕と脚に対する刺激は大きなものとなり、保持している間は体幹とともに緊張を保持し続けなければなりません。

そのことによって、体幹部はもとより、腕・肩・腰周り・お尻・太ももの引き締めに効果が得られ、特に女性や体力が低い人にとっては継続していくほど顕著に効果を実感することができます。

このように効果が全身に行き渡るとても優れたトレーニング・運動がアームスタンディングであり、プランク系種目です。

もっと言うなら、多くの体幹種目をはじめ、手と脚を同時に使って体を支えるような運動すべてが全身運動であり、それぞれの動作応じた効果がいろいろな部分に反映されることになります。

例えば、手と脚を支えにする種目の筆頭である腕立て伏せは、胸や腕(上腕三頭筋)を鍛える種目ですが、前腕や下半身においても動作中姿勢を保つために刺激されています。

そのため、二の腕部分の上腕三頭筋を鍛えようと思って腕立て伏せを続けていたら、いつの間にか前腕や太ももも引き締まったということが起こるわけです
(逆に腕立て伏せ側から見ると、アームスタンディングの姿勢で肘の曲げ伸ばし運動を行うことから、腕立て伏せは体幹の強化にも有効な種目であると言えます)

2種目めのバリエーション、アームスタンディング・レッグレイズのように片脚を浮かして腕立て伏せをすると、その効果はさらに大きなものとなって反映されることになります。

筋トレ効果は時間をかけて徐々に表れてくるため、ターゲットにしている部位以外の効果には気付きにくいところではありますが、1~2ヶ月ごとに全身写真を撮ったり、体脂肪率や徐脂肪体重を比較したりすることで、その効果は現実のものとして認識できることになるでしょう。

このようにアームスタンディングは、体幹トレーニング特有の効果だけでなく、全身に渡る効果を享受できるとれも優れた種目です。

これから筋トレや運動を始める人は、取り入れることでより良い体づくりに役立てていただければ幸いに思います。

下の動画では、競技スポーツと日常生活における機能面及び本質的な効果や必要性を解説しています。合わせて参考にして下さい。

競技スポーツ及び日常生活における体幹強化(体幹トレーニング)の必要性と有効性

挫折しない筋トレ

初心者や体力が低い人が一般的なプランクを行うと正しいフォームで一定の時間保持することが困難になることが少なくありません。

そのうち、あきらめの気持ちがフツフツと湧き出て、筋トレを途中で止めてしまうということが往々にして起こります。

筋トレや運動は続けていけば、必ず結果が出ます。その成果を得る前に止めしてしまうことは実にもったいないことです。

筋トレを途中で止めてしまう原因で多いのが、「精神的要因」による挫折です。

これは、すぐに成果を得ることができない、つまり身体的変化として効果が現れるのに時間がかかるといった心理的な許容度の低さに起因していると言えます。

「なかなか効果がでないのでやっても意味がない」
「やってもやらなくても一緒」
「面倒くさいからやりたくない」
「疲れているからジムに行きたくない」
等々・・・

苦痛を回避し、楽を求める気持ちは人の根源的な欲求です。
人間誰しも心の弱さを内包しており、楽をしたい気持ちを持っているのは当然ことであります。

ただ、自分が目指している目標があるなら、時には超えなければならない壁もあります。

筋トレは、自分との闘い。

精神的な部分は意識の持ち方次第で、ある意味自分の力でどうにでもできる要素です。主導権を握っているのは自分なのです。

肉体改造したい、他の人と差をつけたい、いつまでも若々しくいたいなど、どのような目標でもいいです。

続けていけば必ず成果、効果が出ます。目標を持っているのであれば、続ける意識を持ち、取り組んでもらいたいと思います。

精神的挫折と並んで多いのが”筋トレがうまくできない”といった技術的要因による挫折です。

その中の一つが、強度設定の間違いによるものです。

特に初心者に多いのですが、サイトや書籍・雑誌などから情報を得て、”〇〇の方法が効果的”と言うやり方を自身の体力を考慮せずに、そのまま実践してしまうことで、うまく実践できずに挫折してしまうケースです。

重要なのは、筋トレは自分の体力に合わせた強度で行うことです。

目標回数をクリアできなかったり、正しいフォームで動作できなければ、強度を調整して自分の体力や目的を意識してレーニングを進めなければいけません。

特に挫折しやすいのが自重で行うトレーニングです。

マシントレーニングやダンベルなど道具を用いたトレーニングであれば、一番軽いおもりから始めたり、強度が高すぎれば低くするといったことが簡単にできます。

ところが、自重トレーニングは、その名の通り自分の体重を負荷にして行う筋トレ方法なので、負荷の調節は容易ではありません。

もちろん、自重トレーニングでも負荷に変化を持たせる様々なバリエーションを知っていれば別です。

ただ、初心者においては調べたり、教えてもらったことを実直に実践する傾向があり、うまくトレーニングを進めることができない状態に陥ることが少なくないのです。

このようなことから、挫折しないためにも、いろいろな種目のバリエーションを身に付けたり、学ぶことが有効であると言えます。

そのバリエーションの一つが、ここで紹介しているアームスタンディングです。
プランクの負荷を低めたバリエーションになります。

肘立ての一般的なプランクが多く周知されていることもあり、これが自分にとって最適な種目であると考え実践したところ、すぐにフォームが崩れてうまく保持・静止できないといった起こります。
フォームが崩れてても続ければよいのでは、といった間違いも起きてしまいます。

お腹が落ちてきたり、フォームが崩れた状態でもよしとすれば、完全につぶれるまでは猶予があり長く続けられるかもしれません。

しかし、それでは体幹トレーニングとしての効果を得られなくなってしまいます。
フォーム崩れは、怪我を誘発してしまうことにもなります。

あくまで正しい姿勢・フォームで行うことが、筋トレ効果の最大化と怪我の防止において基本中の基本になります。
(中上級者になると効果を引き出すためにチーティングなどのテクニックを使って、フォームを崩してでも動作を反復する方法などがを取り入れる場合があります)

以上のことから、体幹トレーニングが初めての人、体力が低い人が、体幹トレーニングを行うとき、最初に取り入れるべき種目がアームスタンディングであると言えます。

初めてやってみた時に楽に(正しいフォームで)2分、3分できた場合は、一般的なプランクに変更するか、アームスタンディングの負荷を高めたバリエーションに変更して、強度を高めるようにします。

また、トレーニングを進めていく中で2~3分持続できるようになったら、次の段階として同様に強度を高めるようにします。

このようにしていくことで、より高いレベルに体幹や体力が向上していくことになります。

できることから行う

これが筋トレの継続力を維持し、挫折しないための秘訣です。

強度が違う種目や方法のバリエーションをいくつかストックおくことで「できない」ことを理由に挫折することなく筋トレを進行していくことができます。

気持ちを高めて筋トレに望むのはいいですが、負荷・強度については体力に合わせて行うようにしてみましょう。
焦らず、地道に継続することが大切です。

目標回数と頻度

  • 【保持時間】60秒×1~3セット
    ※60秒間連続でできない場合は10秒×6回など分割して行い、合計60秒になるようにします。
    ※片側で行う種目は左右行って1セット。
    ※2~3分間、微動だにせず保持できるようになったら負荷を上げたバリエーションに移行する。
    ※セット数は、体力アップに応じて5セットまで増やすようにします。
  • 【頻度】毎日
    ※はじめの内は様子を見て少しずつ頻度を上げていく。

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