1回13分30秒で脂肪を燃焼させるとともに体幹を強化し、腹筋を引き締めるサーキットトレーニングです。腹筋を割りたい、お腹周りをスッキリさせたい、動けるかっこいい体を作りたい、スポーツパフォーマンスをアップさせたい、そのような人におすすめです。
トレーニング効果と頻度
今回のサーキットトレーニングは、体幹の強化に主眼をおいたトレーニングメニューで構成されています。ボディメイクの点では、見ちがえるお腹周りを作ることができ、競技スポーツにおいては、当たり負けしないフィジカル、動作安定性などパフォーマンスのアップに役立ちます。
ダイエットの点では、サーキット形式なので全身の脂肪燃焼効果が期待できます。そして、ダイエットの成功を強固なものにする “筋肉強化”を同時に進めることで、悩ましいリバウンドを防ぎます。
ダイエットにおいて、取り組んできたことを無にしないためには、筋トレが大きなカギを握ります。一時的なダイエット効果ではなく、効果を継続して日常に反映するためには食事制限だけでなく、ぜひ筋トレを取り入れたダイエットに取り組んでいただければと思います。
5種目×3周が基本トレーニングになりますが、初心者の方は続けて行うのが難しいかも知れません。体力に自信がないようでしたら、1周から始めると取り組みやすいと思います。1周でも難しい場合は、出来るところまで行う形でもOKです。例えば、3種目が限界なら3種目で終わって、トレーニングを重ねていく中で4種目、5種目(1周)と徐々にできる範囲を広げていくとよいでしょう。
ただし、1回1回のトレーニングは、精一杯の力を出して終えるようにして下さい。まだ出来るのに、力を残して終えることのないようにしましょう。
トレーニング頻度
頻度は、2日おき(例:月・木・日・火・・・)からはじめ、慣れてきたら1日おき(例:月・水・金・日・火・・・)に増やすようにして下さい。腹筋は比較的回復が早い筋肉ではありますが、強い筋肉痛が残っていたり、体調がすぐれないときは、もう一日休むなどして疲労回復を優先するようにしましょう。
なお、回復度合いは個人差がありますので、1日おきで行っているけど、常に疲労が抜けないといった場合もあるかも知れません。その日の体調や前回の運動強度の影響などで抜けない場合は、1回飛ばしてもう一日休みを入れること対応できますが、常に疲労が抜けない場合、その人にとっては頻度が合わない、休みが足りていない証拠であります。このような場合は2日おきに変更するなどして(その人にとっての)適切な休養を取ることで、トレーニング効果をしっかりと引き出すことができるでしょう。休むこともトレーニングの内なので、トレーニングを進める中で自身の身体と相談して、頻度を調節してみましょう。
筋トレは筋力アップや筋肉の発達、そして太りにくい体が作られることによるダイエット効果など、確実に効果が出せる取り組みです。しかし、オーバートレーニングはまったくの逆効果になり兼ねませんので、極力避けなければいけません。ボディメイクについては、間隔が開き過ぎるものよくありませんが、適切な頻度・間隔で進めていくことが、目標を達成する近道となるでしょう。
サーキットメニューの構成
このサーキットトレーニングは、「ダイアゴナルバランス」、「ストレートレッグ・クランチ(脚下ろし版)」、「サイドプランク×アウトサイド・ニーアップ」、「プランク」、「アブドミナル・テンションキープ」の5種目で構成され、体幹にいろいろな角度から徹底的に刺激を入れていきます。
1種目め 「ダイアゴナルバランス」
1種目めは、ダイアゴナルバランスです。腹横筋をはじめ、多裂筋、臀筋を強化できる体幹トレーニングです。バランス力も求められるため、神経系も動員する必要があり、比較的難易度が高いトレーニングになります。その分、効果は格別で体幹を前からも後ろからも引き締めることができます。
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まずは、腕立ての姿勢を取ります。腕は肩の真下にくるようにして肩幅程度に開いておきます。脚は腰幅程度に開きます。この姿勢がスタートポジションとなります。
この姿勢から、対角線上にある手と足を持ち上げていきます。体と同じ高さになるまで上げたら、2秒ほどその姿勢をキープ。ここでバランスが崩れそうになるのを体幹を固めて、同時にバランス力を持って保持するようにして下さい。キープしたら元の姿勢に戻り、今度は逆側の手と足を上げ、元の姿勢に戻る。これを左右交互に30秒間連続して行っていきます。
動作中、腰が反ってお腹が落ちてこないように注意して下さい。体幹は真っ直ぐに保持し、常に固めておきます。そのためには、お腹をへこまし、腹部に力を加えておくことが大切になります。
体力が低い方や女性にとっては、腕立て伏せの姿勢を(正しい姿勢で)保持するだけも、ややきつい運動になります。その中で対角線上の手と足を上げて2点で支持することは、至難の業かも知れません。そのため、出来ない方は、まずはサーキットに入る前の段階として、ダイアゴナルバランスだけを単体でトレーニングし、30秒間しっかりできることを目標にスタートするのもよいでしょう。
これだけでも、うまくできなかったところから出来るようになってくる過程で、しっかりと体幹を強化することができます。焦らず地道に進めていくことは、遠回りのようで実は近道だったりします。今のあなたにできるところから始めてみましょう。
2種目め 「ストレートレッグ・クランチ(脚下ろし版)」
2種目めは、ストレートレッグ・クランチ(脚下ろし版)です。ストレートレッグ・クランチは脚を天井に向けて真っ直ぐに上げて(脚を立てて)行うバリエーションもありますが、ここでは、床に下ろして真っ直ぐ伸ばす方法で行います。
腹直筋上部への刺激が強いのはもちろんですが、脚を伸ばして行うことで下腹部への緊張も高まります。
方法は、仰向けになり、脚を真っ直ぐに伸ばした姿勢から、クランチと同じように上体を起こしていきます。腰は床に付けたままにしますが、上背部はしっかりと起こして腹直筋を最大収縮させるようにします。
元の姿勢に戻る時は、ストンと下ろすのではなく、ブレーキをかけながらゆっくりと下ろすのがポイントです。効果を最大限引き出すために大切なポイントですので、疎かにならないように意識して動作するようにしましょう。
なお、レッグレイズ程ではありませんが、クランチよりも腰への負担が増しますので、腰に不安のある方は注意する必要があります。上体を浮かしているときはいいのですが、背中を床に付ける直前が腰へテンションが大きくなります。腰に不安のある方は、お尻の上の方に手を差し込んで腰の反りを抑えるようにして動作してみましょう。
3種目め 「サイドプランク×アウトサイド・ニーアップ」
3種目めは、サイドプランク×アウトサイド・ニーアップです。体幹を保持することで得られる腹横筋の強化はもとより、横向きの状態から腰が落ちる重力に逆らうことで腹斜筋にも働きかけます。さらに膝を体に引き付けることで、動作不安定性を作り出し、強度を高めています。
方法は、横向きで脚を伸ばし、肘付きの体勢を取り、サイドプランクの姿勢を作ります。この姿勢から、上の脚を曲げて膝を体に引き付けます。
注意すべき点は、動作中に腰が落ちてこないようにすることです。腹部に力を込めて、体を一直線に保持して動作することを心がけましょう。
また、脚の動作も疎かにせず、ゆっくりと丁寧な動作で行うようにしましょう。
「サイドプランク×アウトサイド・ニーアップ」は、左右行います。
4種目め 「プランク」
4種目めは、プランクです。最もポピュラーな体幹トレーニングの一つで、腹横筋、多裂筋、腹直筋を強化でき、ボディメイクの点ではお腹周りの引き締め効果を得ることができます。
文字通り、“板”のように体を真っ直ぐにして、所定の時間、または限界までキープする体幹種目です。下に落ちようとする力に逆らうことで、体幹部には強烈な刺激が加わります。
時間が経過するたびに、怒涛のごとく疲労が蓄積され、あげくの果てには腰が落ちて自分の体ではない感覚を覚えます。シンプルで、数秒保持するだけでは、さほどきつくありませんが、そこに永遠と続く時間の経過を持ち込むことで強度は無限に広がっていきます。
引き返すことのできない強度の高まりに心が折れそうになることもしばしばですが、そこは精神力を持って乗り越えて下さい。腰が落ちそうになったら、そこからもう少し頑張るくらいの気持ちで取り組まれると、今だかつてない強い体幹と美しい腹筋を手に入れることができるでしょう。
シンプルだからこそ、そこには効果を裏付けるきとんとした理由があります。くじけず丁寧に、心して取り組むことが大切です。
シンプルとお伝えしたように方法は簡単です。脚を伸ばして、肩の真下に肘がくるように肘立ての体勢を取り、キープする。これだけです。1mmも体を動かさない気持ちでキープして下さい。
ポイントとしては、腰を落とさずに常時体を一直線の状態を保つことです。時間が経過していくたびにきつさは幾何級数的に高まっていきますが、持てる力と精神力を持って、耐えて下さい。その上で、もし10秒や20秒で腰が落ちてしまっても問題ありません。全身全霊を持って行えば必ず結果は返ってきます。繰り返していくことでキープ時間は伸びていきますので、地道にトレーニングを積み重ねていきましょう。
肘を曲げて行うのが難しい場合は、肘を伸ばして行うアームスタンディングに種目を変更して行ってもよいでしょう。1周目は普通のプランクができるけど、2周目は難しいといった場合に切り替えるのもOKです。
5種目め「アブドミナル・テンションキープ」
5種目めは、アブドミナル・テンションキープです。お腹側からみて、プランクが前に落ちようとする力に逆らってキープするのに対して、アブドミナル・テンションキープは後ろに下がる力に逆らってキープする筋トレ種目になります。
上体を丸めてキープすることで、一直線に伸ばしてキープする方法とは、また違った刺激を腹横筋に与えることができます。腹直筋に対してもアイソメトリック収縮により強烈な刺激が加えられます。
方法は、体育座りの姿勢から、脚を少し前に伸ばします。ここから上体をうしろに倒して、腹部が最も強く収縮するポイントで上体を固定します。
上体を丸め込んで、腹直筋をしっかりと収縮させた上で、キープするのがポイントです。
また、最初から後ろに倒れ込んでしまっては意味がありませんので、倒れ込まないギリギリの角度で固定するようにして下さい。
今のあなたと3ヶ月後のあなた
まずは自分ができる範囲から取り組んでみて下さい。
どこまでできるか、ペースによって変わってきますが、3ヶ月後には始める前よりもきっとお腹周りが変化していることに気付くと思います。
ただ、体は徐々に変化していきますので、意識していないと気付きにくい部分でもあります。そのため、始める前の体を写真に撮って、3ヶ月後の写真と比較してみて下さい。変化を如実に確認できると思います。
そして、その変化をモティベーションに、さらなるボディメイクに引き続き取り組んでいただければと思います。
もちろん、アスリートの方であれば、安定感が出てきた、動きの無駄が少なくなった、当たり負けしにくくなったなど、スポーツパフォーマンスが向上していることを実感できると思います。
大切なのは、正しい動作、安全な動作、そして“継続”です。ぜひ、目的意識とやりがいを持ってトレーニングを継続して下さい。
基本情報
※各種目を30秒間続けて動作と15秒間の休憩を繰り返す
※左右行う種目は左右行って1種目完了とする
※疲労度に応じて調節する
※場合によってはもっと空ける
サーキットトレーニング一覧
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