スロートレーニング(スロトレ)

スロトレとは

スロトレとは、スロートレーニングの略で、文字通り”ゆっくりした動作”で行うトレーニングです。

例えば、「3秒で上げ、1秒静止、3秒で下げ」、「3秒で上げ、1秒静止、5秒で下げ」など、動作をゆっくり丁寧に行うのが特徴です。

原理的には加圧トレーニングに近く、筋肉への血流を制限して筋肉に大きな負荷がかかっていると錯覚させることで筋肉の成長を促します。

加圧トレーニングの場合は、ベルトで血流を制限させるため、安全性(締め具合の調節など)と効果の最大化においては専門家の指導・サポートが必要となります。

しかし、スロトレの場合は、ゆっくり動作することで筋肉への持続的な緊張状態を作り出し、自らの肉体(筋肉)のみで血流を制限することができます。道具も必要ありません。

また、通常のトレーニング(筋肥大の場合)では、8~12回が限界の”重量(高負荷)”で行うことが効果的な筋肉の成長には欠かせませんが、スロトレでも高負荷トレーニングと同等の筋力アップ、筋肥大することが筋生理学者・谷本先生の研究により認められています。

ただ、スロトレだけでマッチョ系の肉体になるのには無理があり、「引き締まった体~細マッチョ」程度の一定の範囲での筋肥大が現実的なレベルであると考えられます。肉体改造の目的に応じて通常の高負荷トレーニングとスロトレを使い分けるようにしましょう。

スロートレーニングのポイント

1.正しいフォーム
2.ゆっくりとした動作
3.ノンロック
この3点が確保されたとき、スロトレの効果は最大になります。

ノンロックとは、動作中負荷がかかっている状態を保ち、筋肉に休みを与えない方法のことです。
スクワットを例にすると、しゃがんでから立ち上がる際、膝を完全に伸ばし切きらない。伸ばし切る直前で、しゃがむ動作に移る。
クランチ(腹筋運動)の場合は、背中の上部(肩甲骨またはその周辺)が床に触れる直前、または床に軽く触れたら上体を起こす。
つまり、筋肉に負荷(刺激)を与え続け、筋肉の緊張を緩めないのがノンロックです。

このように”筋肉の緊張を緩めず”に、”ゆっくりとした動作”で行う筋トレがスロトレなのですが、この2点の作用により、筋肉に強い負荷が加わっていると錯覚させることで、軽い負荷でも筋肉を成長させることができるのです。

スロトレのメリット

スロトレのメリットは、高重量を扱わないため関節などへの物理的な負担が少なく安全。そして、高重量で行うトレーニングと同等(上記で述べたように一定の範囲で)の効果が得られることです。

特に高負荷トレーニングで怪我のリスクのある高齢者や重い重量を扱うことに抵抗のある女性におすすめのトレーニングです。

もちろん、一般男性でも安全かつ効果的にトレーニングを行いたい場合、または怪我をしていて高重量のトレーニングができない場合、あるいは、高重量のダンベルやバーベルを用意できない場合などもスロトレを活用することができます。

効果的かつ安全に肉体改造に取り組みたい人は、ぜひスロトレを活用してください。

スロトレを取り入れる場合の判断基準

◆ 安全にトレーニングしたい場合
 (スロトレは高重量を扱わないため関節などへの負担が少ない)
◆ 怪我をしていて高重量でのトレーニングができない場合、できない間
◆ 高重量のダンベルやバーベルを用意できない場合
◆ 高重量トレーニングでの効果が停滞してきた時
 (たまにスロトレを取り入れることで筋肉への刺激にバリエーションをつける)
◆ 高齢者や重い重量を扱うことに抵抗のある女性

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スロートレーニングの方法動画一覧