初心者から脱して次なる成長を目指す方法としては、種目数を増やすことが挙げられます。そこで問題となるのが、どのような種目を組み合わせるかです。ここでは筋トレの効果的な種目の組み合わせとメニュー例について解説していきたいと思います。


スポンサーリンク
筋トレ理論一覧

概要と補足

筋トレをはじめて間もない場合は、各部位1種目からでも筋力アップを中心に筋肉は反応しますが、そのうち筋力アップ、筋肥大ともに成長が鈍化してしまいます。

細マッチョなど筋量を増やすことを目的に筋トレをはじめた初心者の場合は、顕著な体の変化がなかなか表れないため、ここでトレーニングを中止してしまうことが少なくありません。

知っておきたいのは、初心者が筋トレを始めて4~8週間程度で顕著に伸びていくのは”筋力”です。
筋量はそのあとを追いかけるようにして増えていきます。

そのため、伸び悩んだ時は諦めるのではなく、一段ギアをあげる必要があるのです。
これは初心者の場合に往々にして適用できるもので、中上級者になると逆に一時的にギアを下げたり、筋力アップやパワートレーニングを取り入れたりと、いろいろな強度やテクニックを用いて筋肉を刺激し、緩やかながらも成長を促していきます。

初心者がギアを上げる方法、つまり強度を上げる方法で、もっとも取り入れやすいのが、種目数を増やすことです。

初心者の場合、一般的には各部位に対して限られた種目からトレーニングを始めます。
筋トレは毎日した方がいいの?初心者の筋トレ頻度とスケジュール例

これは、ベースとなる種目のフォーム習得や体の状態を確かめること、そして適切な回復を保ってトレーニングを継続するためです。

回復については、初心者の場合、一般的に各部位に対して週2~3回(各部位1~2日の休養を入れる)のトレーニングが推奨されていますが、最初から種目数を多くしてしまっては、強度が高すぎて筋肉や体力の回復がうまくいきません。

回復まで時間がかかってしまったら、次回トレーニングまでの期間が開き過ぎて、トレーニングを習慣化するのが難しくなってしまいます。

また、回復のタイミングも取りずらく、どのくらい休養すればよいのか判断も難しくなります。
回復前にトレーニングを再開するとオーバーワークにもなりかねません。

初心者の段階は、いわばアイドリングから1速に入れ、力をためて加速していこうとする段階です。
この段階を通じて筋力が向上し、扱える重量が増していきます。
扱える重量が増すことも強度を上げる方法のひとつですが、この場合は1速の中でスピードを上げていっている状態と理解して下さい。

そして、次の段階がギアを2速に上げ、種目数を増やして、さらに加速します(筋肉と筋力の成長を促します)。

種目数を増やすと言うことは、各部位に対していくつか種目を選ぶ必要があります。

そこで問題になるのが、どのような種目を組み合わせればいいか

ようやく本題ですが、ここまでは初心者において大切な考え方を示しました。
頭の片隅でもいいので少し意識して筋トレに取り組んでみましょう。

さて、組み合わせについて例を交えながら学んでいくことにしましょう。

種目の組み合わせ方と種目例

健康目的であれば、一定の強度でもトレーニングを続けていけば、それは大変よい運動習慣です。

ただ、筋肉をより強く、より大きくしていこうと思ったら、量と強度を増やし、筋肉に新たな刺激を与えることが求められます。

ここで言う新たな刺激とは、各部位に対する種目数を増やすことです。(中上級者の場合は、停滞したり、よりよい効果を得ようとするために各種テクニックも加えることがあります)

1つの部位に対して種目数を増やすことで、これまでよりも筋肉を追い込み、成長を促す段階に入ることになります。
(次の段階として、成長が停滞してきたら、より種目を増やす方法、種目を組み替える方法、セット数を増やす方法、テクニックを駆使する方法などがあります)

そこで各部位に対する種目数を増やそうと思ったら、組み合わせの問題がでてくることになります。

筋肥大を目的としている場合は、筋肉を限界まで追い込むことが必要で­すが、そのためには1つの部位に対して種類の違うエクササイズを複数組み合わせて強度を上げるのが基­本となります。

例えば、ある日のトレーニングが胸と上腕三頭筋だとしたら、胸を3種目、上腕三頭筋を3種目など、複数種目を組み合わせます。

この組み合わせ方にはどのようなものがあるか、3つのパターンで見ていきましょう。

※2~3種目を組み合わせる場合を想定した組み合わせです。
※一例です。組み合わせは工夫次第で無数に存在します。

多関節運動と単関節運動の組み合わせパターン

「多関節運動と単関節運動」として、動作する関節に応じて種目を組み合わせる方法です。

【太ももの例】スクワット、レッグエクステンション、レッグカール
スクワットが多関節運動であるのに対して、レッグエクステンション、レッグカールは単関節運動になります。

【大胸筋の例】 ベンチプレス、インクライン・ダンベルプレス、ダンベルフライ
ベンチプレス、インクライン・ダンベルプレスが多関節運動であるのに対して、ダンベルフライは単関節運動になります。

【三角筋の例】 ショルダープレス、フロントレイズ、サイドレイズ(ラテラルレイズ)
ショルダープレスが多関節運動であるのに対して、フロントレイズ、サイドレイズは単関節運動になります。

【広背筋の例】 ベントオーバーロウイング、ラットプルダウン、プルオーバー
ベントオーバーロウイング、ラットプルダウンが多関節運動であるのに対して、プルオーバーは単関節運動になります。

ストレッチ種目・ミッドレンジ種目・コントラクト種目の組み合わせパターン

ストレッチ種目・ミッドレンジ種目・コントラクト種目を組み合わせる方法です。
動作するときの関節角度に変化をつけ、筋肉に違った刺激を加える組み合わせ方法です。

ストレッチ種目 ・・・ 筋肉が最も伸びた状態で最大負荷がかかる種目
コントラクト種目 ・・・ 筋肉が収縮しきった時、フィニッシュポジションでに最大負荷がかかる種目
ミッドレンジ種目 ・・・ 可動域の中間あたり(関節角度が90度近位)で最大負荷がかかる種目

【上腕二頭筋の例】インクラインアームカール、コンセントレーションカール、アームカール
インクラインアームカールがストレッチ種目であるのに対して、コンセントレーションカールがコントラクト種目、アームカールがミッドレンジ種目になります。

【上腕三頭筋の例】フレンチプレス、キックバック、ライイング・トライセプスエクステンション
フレンチプレスがストレッチ種目であるのに対して、キックバックがコントラクト種目、ライイング・トライセプスエクステンションがミッドレンジ種目になります。

ストレッチ種目・ミッドレンジ種目・コントラクト種目を問わず、広くとらえて「動作の関節角度に違いがある種目を組み合わせる」と考えてもいいでしょう。

この場合、胸のトレーニングにも適用することができます。

【大胸筋の例】ベンチプレス、インクライン・ベンチプレス、デクライン・ベンチプレス
ベンチプレスは大胸筋中部、インクライン・ベンチプレスは大胸筋上部、デクライン・ベンチプレスは大胸筋下部を中心に鍛えることができます。

このように、それぞれ肩関節の角度を変えることによって、大胸筋の中でも刺激される範囲に違いが生じて、大胸筋をまんべんなく鍛えることがができます。

スタンスやグリップの違いによる組み合わせパターン

【脚の例】 スクワット、ワイドスタンススクワット
スクワットが肩幅から腰幅のスタンスであるのに対して、ワイドスタンススクワットは肩幅よりも広く取ったスタンスになります。

【腕の例】 アームカール、ハンマーカール、リバースカール
アームカールが手のひらを前に向けたグリップ(アンダーハンドグリップ)であるのに対して、ハンマーカールは手のひらを内側に向けたグリップ(ニュートラルグリップ)、リバースカールは手の甲を前に向けたグリップ(オーバーハンドグリップ)になります。
上腕二頭筋、上腕筋、腕橈骨筋にかけて強化する組み合わせになります。

上腕二頭筋を集中的に強化する場合は、上記で説明したストレッチ種目など関節の動作角度に変化を持たせるパターンで組み合わせると効果的です。

共通するのは、刺激の加え方が違う種目を組み合わせること

どのパターンでも共通するのは、同じ部位でも刺激の加え方が違う組み合わせにすることです。

まずは難しく考えず、違う刺激が得られる種目であるかどうかを念頭に種目を選び、組み合わせを決めるのもよいでしょう。

また、ここでは組み合わせの基本パターンを3つ示したわけですが、どれか一つに絞って組み合わせなければならないと言ったものではありません。
マトリックス的に縦横無尽に適用することができ、無数の組み合わせが存在します。

それらを適切に取捨選択できるようになるには、トレーニング経験がものを言います。
基本をベースとしながらも、いろいろなことを試し、トライ&エラーでよりよい筋トレ実践力を身に付けていきましょう。

種目の組み合わせとメニュー例

上記の基本的な組み合わせをベースにメニューを組むと以下の通りとなります。
筋肥大を目指す場合を想定しています。

3種目で構成していますが、これまで1種目でトレーニングしていた場合は、2種目(上から2つの種目)に増やすことから始めて下さい。
セット数も2~3セットで始め、体力に応じてメニュー例を目標に強度を高めていきましょう。

腹筋は1日おきに実施するようにしていますが、体力に余裕がある場合は毎回実施することでより効果を引き出すことができます。

トレーニング頻度は、スプリットルーティーン法(分割法)筋トレ頻度の一般理論に基づいています。

実施する種目の順番は、適切な配列に基づいています。
(中上級者は事前疲労法などにより、配列をあえて崩して刺激を変える方法もあります)

反復回数は10回(腹筋を除く)とし、10回で限界になる重量に調節して行います。
セット間の休憩を60秒、種目間の休憩は2分とします。

曜日 部位
月曜日 (1)胸
┣ 1-1 ダンベルベンチプレス×10回×3~5セット
┣ 1-2 インクライン・ダンベルベンチプレス×10回×3セット
┗ 1-3 ダンベルフライ×10回3セット

(2)上腕三頭筋
┣ 2-1 ライイング・トライセプスエクステンション×10回×3~5セット
┣ 2-2 フレンチプレス×10回×3セット
┗ 2-3 キックバック×10回×3セット

(3)腹筋
┣ 3-1 クランチ×限界まで反復×3セット
┣ 3-2 ツイスティング・クランチ×限界まで反復×3セット
┗ 3-3 レッグレイズ×限界まで反復×3セット

火曜日 (1)背中
┣ 1-1 ベントオーバーロウイング×10回×3~5セット
┣ 1-2 ラットプルダウン(マシン)×10回×3セット
┗ 1-3 プルオーバー×10回×3セット

(2)上腕二頭筋
┣ 2-1 アームカール×10回×3~5セット
┣ 2-2 インクラインアームカール×10回×3セット
┗ 2-3 コンセントレーションカール×10回×3セット

水曜日 (1)下半身(太もも)
┣ 1-1 スクワット×10回×3~5セット
┣ 1-2 レッグエクステンション(マシン)×10回×3セット
┗ 1-3 レッグカール(マシン)×10回×3セット

(2)肩
┣ 2-1 ショルダープレス×10回×3~5セット
┣ 2-2 サイドレイズ×10回×3セット
┗ 2-3 ベントオーバー・サイドレイズ×10回×3セット

(3)腹筋
┣ 3-1 クランチ×限界まで反復×3セット
┣ 3-2 ツイスティング・クランチ×限界まで反復×3セット
┗ 3-3 レッグレイズ×限界まで反復×3セット

木曜日 (1)胸
┣ 1-1 ダンベルベンチプレス×10回×3~5セット
┣ 1-2 インクライン・ダンベルベンチプレス×10回×3セット
┗ 1-3 ダンベルフライ×10回3セット

(2)上腕三頭筋
┣ 2-1 ライイング・トライセプスエクステンション×10回×3~5セット
┣ 2-2 フレンチプレス×10回×3セット
┗ 2-3 キックバック×10回×3セット

金曜日 (1)背中
┣ 1-1 ベントオーバーロウイング×10回×3~5セット
┣ 1-2 ラットプルダウン(マシン)×10回×3セット
┗ 1-3 プルオーバー×10回×3セット

(2)上腕二頭筋
┣ 2-1 アームカール×10回×3~5セット
┣ 2-2 インクラインアームカール×10回×3セット
┗ 2-3 コンセントレーションカール×10回×3セット

(3)腹筋
┣ 3-1 クランチ×限界まで反復×3セット
┣ 3-2 ツイスティング・クランチ×限界まで反復×3セット
┗ 3-3 レッグレイズ×限界まで反復×3セット

土曜日 (1)下半身(太もも)
┣ 1-1 スクワット×10回×3~5セット
┣ 1-2 レッグエクステンション(マシン)×10回×3セット
┗ 1-3 レッグカール(マシン)×10回×3セット

(2)肩
┣ 2-1 ショルダープレス×10回×3~5セット
┣ 2-2 サイドレイズ×10回×3セット
┗ 2-3 ベントオーバー・サイドレイズ×10回×3セット

日曜日 休息

継続的な成長には、メニュー、強度、量、頻度、組み合わせに変化をつけていこう

一例ではありますが、以上のような組み合わせパターンが、初心者から中級者へ、次なる成長への基本となります。

しかし、継続的な成長を目指すためには、メニュー、強度、量、頻度、組み合わせなどに変化をつけたり、あるいはスーパーセットなどの筋トレテクニックを用いることで、違う刺激、新たな刺激を常に与えていくことが求められます。

どのタイミングで変化をつけた方がいいのか、取り入れた方がいいのか。
これはトレーニングをされる方、それぞれの感覚やスキル、熟練度などによりますので、明確なものはありません。

例えば、マンネリ化してモチベーションの維持が難しくなったとき、プラトー状態となり成長が鈍化してきたとき、目標を引き上げてさらなる成長を目指そうとするとき、筋力が向上し強度を上げられると思ったときなどが挙げられます。

一定期間トレーニングを積んだら、変化をつけることを意識して下さい。
新たな刺激はあなたの体に良い変化をもたらすことになるでしょう。

方法や刺激に変化をつけられるテクニックを、下記にいくつか示しましたので、参考にして下さい。

まずは一つの部位や一種目のみに適用するなど、試しに行ってみるのがよいかと思います。
なお、不正確なまま行うと筋肉への非効率な刺激や怪我の誘発に繋がりますので、正しいフォームを十分に意識して実践するようにしましょう。

◆複数種目を連続で行うテクニック

◆セットの組立法

  • ピラミッドセット法
  • ウエイト・リダクション法
  • プレ・イグゾースト法(事前疲労法)
  • ◆レップのテクニック

  • レストポーズ法
  • ネガティブレップ法
  • ドロップセット法
  • パーシャルレップ法
  • こちらの記事もどうぞ